「ときどき脈が飛ぶだけ」と放置していませんか?〜最新研究でわかった上室性期外収縮(PAC)と心房細動の関係〜|麻生区百合丘||百合ヶ丘つだ内科心臓不整脈クリニック|百合ヶ丘駅|内科・循環器

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「ときどき脈が飛ぶだけ」と放置していませんか?〜最新研究でわかった上室性期外収縮(PAC)と心房細動の関係〜|麻生区百合丘|

「ときどき脈が飛ぶだけ」と放置していませんか?〜最新研究でわかった上室性期外収縮(PAC)と心房細動の関係〜|麻生区百合丘||百合ヶ丘つだ内科心臓不整脈クリニック|百合ヶ丘駅|内科・循環器

2026年9月09日

「ときどき脈が飛ぶだけ」と放置していませんか?〜最新研究でわかった上室性期外収縮(PAC)と心房細動の関係〜|麻生区百合丘|


【この記事のポイント(要約)】

「脈が飛ぶ」不整脈の真実: 健康診断などで見つかる「上室性期外収縮(PAC)」は放置されがちですが、頻繁に起きる場合は注意が必要です。

最新論文が明かすメカニズム: 2026年の最新論文により、PACが頻繁に出る患者様は心房の電気的特性(不応期)が変化しており、将来の「心房細動」へ移行しやすいことが実証されました。

当院のアプローチ: 単に「様子を見ましょう」で終わらせず、不整脈専門医が24時間ホルター心電図や心エコーを用いて、将来の脳卒中・心不全リスクを未然に防ぐ個別管理を行います。


こんにちは。百合ヶ丘つだ内科心臓不整脈クリニックです。
健康診断の心電図検査や、日常のふとした瞬間に「脈が一瞬飛ぶ」「胸がドクンとする」と感じたことはありませんか?
病院で受診した際、「これは上室性期外収縮(PAC)という良性の不整脈だから心配ありませんよ。様子を見ましょう」と言われ、ホッと安心された経験をお持ちの方も多いかと思います。
しかし、不整脈専門医の立場からお伝えしたいのは、「頻繁に脈が飛ぶ状態(PACの多発)は、将来大きな不整脈『心房細動』を引き起こす大切なサインかもしれない」ということです。
今回は、2026年4月に発表された最新の国際医学論文の知見を交えながら、なぜ「たかが脈の飛び」を専門的にチェックする必要があるのかを分かりやすく解説します。

1. そもそも「上室性期外収縮(PAC)」とは?

心臓は通常、規則正しい電気信号によって1分間に60〜100回ほどリズムよく収縮しています。
「心房性期外収縮(PAC:Premature Atrial Contraction)」とは、心臓の部屋のうち上側にある「心房」から、通常のタイミングよりも一歩早くフライングして電気信号が出てしまう現象です。

主な自覚症状: 「胸がドクンと跳ねる」「脈が一瞬抜ける」「胸が一瞬詰まる感じ」 ※無症状のことが多いです。
よくある原因: 加齢、ストレス、睡眠不足、カフェインやアルコールの摂取、高血圧など

非常に身近な不整脈であり、多くの場合「直ちに命に関わるものではない」ため、経過観察とされることが一般的です。

2. 2026年最新論文が解明:「頻繁な脈の飛び」と心房細動のリスク

2026年4月、世界の不整脈治療をリードする専門誌『JACC: Clinical Electrophysiology』に、性期上室外収縮に関する注目の最新論文が掲載されました。

📄 【引用論文】
タイトル: 頻繁な上室性期外収縮を有する患者における心房有効不応期:心房細動への影響
掲載誌: JACC: Clinical Electrophysiology. 2026 Apr 23; S2405-500X(26)00353-1.
DOI: 10.1016/j.jacep.2026.04.003

研究でわかった重要なポイント

この研究では、期外収縮が頻繁に起きている患者様の「心房の電気的な特徴(心房有効不応期:心臓が次の電気刺激を受け入れないブレーキ期間)」を詳しく解析しました。
その結果、「上室性期外収縮(PAC)が頻繁に発生している患者様では、心房の電気的ブレーキ機能(不応期)のバランスが崩れており、より一層『心房細動(AF)』という危険な不整脈へ移行しやすい状態になっている」ことが電気生理学的に証明されたのです。
つまり、「たかがフライングの不整脈」と思われていたものが、実は「心房の筋肉や電気回路が傷み始めている(心房細動の前兆)サイン」である可能性が浮き彫りになりました。

3. なぜ「心房細動」への移行を防ぐことが重要なのか?

「心房細動」という不整脈に進行してしまうと、心臓の中で血の固まり(血栓)が作られやすくなります。これが脳の血管に飛ぶと、命に関わったり重大な後遺症を残す「脳梗塞(心原性脳脳塞症)」を引き起こします。
また、心房細動が続くことで心臓のポンプ機能が低下し、「心不全」を発症する原因にもなります。
「心房細動になってから治療する」のではなく、「上室性期外収縮(PAC)が頻繁に出ている段階で正しくリスクを把握し、芽のうちに対処すること」こそが、将来の健康を守る最も効果的な予防医療なのです。

4. 当院(不整脈専門医)での精密検査とアプローチ

当院では、健診や診察で「期外収縮」が見つかった患者様に対して、単に「様子を見ましょう」で終わらせることはありません。不整脈専門医の視点から、以下のような丁寧なアプローチを行います。

① 「頻度」と「パターン」を正しく把握する(24時間ホルター心電図)

1日に何千回・何万回というPACが起きているのか、特定の時間帯(睡眠中や仕事中など)に集中しているのかを24時間ホルター心電計(あるいは1週間ホルター心電図計)で詳しく調べます。

② 背景に「心臓の傷み」がないか確認する(心エコー検査)

心臓の壁の厚さ、心房の大きさ、ポンプ機能、弁の動きなどを超音波で確認し、電気の乱れを引き起こしている根本的な原因を探ります。

③ 患者様のライフスタイルに合わせた管理方針の決定

軽度の場合: 生活習慣(節酒、睡眠、カフェイン調整)の指導と定期的な観察
頻度が高い・症状が強い場合: 心機能や体質を見極めた上での安全な抗不整脈薬の慎重な調整や、将来的な心房細動発症予防に向けたリスク管理
高度な治療が必要な場合: 心房細動が認められた際など、必要に応じてカテーテルアブレーション治療を見据えた高度医療機関との連携

5. よくあるご質問(Q&A)

Q1. 健診で「期外収縮」と言われましたが、何回くらい出たら受診すべきですか?


A. 回数にかかわらず、自覚症状がある場合や「頻繁に出ている」と指摘された場合は一度ご相談ください。 健診の数十秒の心電図で捉えられたということは、1日の中でも相当な回数の期外収縮が起きている可能性があります。当院で24時間ホルター心電図を行い、実際の1日の発生頻度(%)を確認することをおすすめします。

Q2. 脈が飛ぶ症状があっても、生活習慣の改善で治ることはありますか?

A. はい、ストレスやアルコール、寝不足が原因の場合は、生活改善で大幅に減ることがあります。 特にお酒(アルコール)や極度の寝不足、カフェインの過剰摂取は心房を刺激してPACを増やします。当院では無理のない生活改善のアドバイスと同時に、お薬が必要かどうかの見極めを行います。

まとめ:小さなサインを見逃さず、将来の安心へ繋げましょう

「脈が飛ぶけれど痛くはないから」「様子見と言われたから」と放置されがちな上室性期外収縮(PAC)。
しかし最新の医学研究が示す通り、それは心臓からの「少し休んで、電気回路のお手入れをしてください」という貴重なサインかもしれません。
当院は、患者様の不安に寄り添いながら、最新の医学的エビデンスに基づいた安心の診療をご提供いたします。気になる動悸や違和感をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

地域の皆様へ:百合ヶ丘・麻生区で不整脈や動悸にお悩みの方へ

当院「百合ヶ丘つだ内科心臓不整脈クリニック」は、小田急線「百合ヶ丘駅」すぐ、川崎市麻生区(新百合ヶ丘・生田・柿生エリア)の循環器・不整脈専門クリニックです。
最新の医学的知見に基づいた不整脈の丁寧な診断から、安全なお薬の調整、高度医療機関との連携まで、地域医療の窓口として皆様の安心をサポートいたします。
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【参考文献・医学的根拠】

Doi A, et al. Atrial Effective Refractory Period in Patients With Frequent Premature Atrial Contractions: Implications for Atrial Fibrillation. JACC Clin Electrophysiol. 2026 Apr 23:S2405-500X(26)00353-1. doi: 10.1016/j.jacep.2026.04.003.
日本循環器学会 / 日本不整脈心電学会 著『不整脈薬物治療ガイドライン』

監修:院長 津田泰任(不整脈専門医、循環器専門医、総合内科専門医)

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