2026年4月26日

1. 4月、その「胸のドキドキ」に隠されたサイン
新年度が始まり、環境の変化とともに「不意に胸がウッとなる」「一瞬脈が飛ぶ感じがする」といった症状で来院される方が増えています。多くの方は「新生活の緊張のせいかな?」と我慢してしまいがちですが、実はその中には、適切な診断が必要な不整脈が隠れていることがあります。
2. なぜ春に動悸・不整脈が増えるのか?
春に動悸が増えるのには、医学的な理由があります。
自律神経の乱れ: 激しい寒暖差や新生活のプレッシャーは交感神経を刺激し、心臓の電気信号を乱す直接的な原因となります。
期外収縮の誘発: 本来のリズムとは異なるタイミングで心臓が打つ「期外収縮」は、疲労やストレス、睡眠不足によって発生頻度が有意に高まることがわかっています。
3. 実は、不整脈専門医である私自身も「治療」を経験しています
ここで少し、私自身の話をさせてください。 実は数年前、不整脈の専門医である私自身も、多忙とストレスが重なった時期に心室期外収縮(PVC)が多発した経験があります。まさにミイラ取りがミイラになってしましました。
当初は自分自身で薬物療法を試みましたが、十分な効果が得られませんでした。動悸による不快感や「いつ起こるかわからない」という不安は、日常生活において想像以上に大きなストレスであることを、私自身が身をもって実感しました。
最終的に私は、根本治療であるカテーテルアブレーション治療を受ける決断をしました。 現在は不整脈も減少し、心身ともに健やかに診療にあたっていますが、この経験を通じて「患者さんが抱える不安」と「治療によって得られる安心」の大きさを改めて痛感しました。
4. 【エビデンス】放置していい不整脈、ダメな不整脈
多くの方が最も気になるのは 「このまま放っておいて大丈夫か?」 という点でしょう。日本循環器学会のガイドラインや臨床データに基づくと、判断の目安は以下の通りです。
受診を強く推奨するサイン
不整脈の「回数」: 1日の総心拍数(約10万回)のうち、10%〜15%(1万〜1.5万回以上)の期外収縮がある場合、自覚症状がなくても将来的に心臓のポンプ機能が低下する(頻脈誘発性心筋症)リスクがあると言われています。
不整脈の「出方」: 単発ではなく、2回、3回と連続して発生(連発)する場合や、運動中に動悸がひどくなる場合は、より慎重な精査が必要です。
伴う症状: 動悸と一緒に「めまい」「ふらつき」「冷や汗」「胸の痛み」を感じる場合は、脳への血流低下や虚血性心疾患の可能性を否定できません。
ポイント: 「たまに感じるだけだから」と思っていても、24時間ホルター心電図で計測すると、本人が気づかない間に数千回の不整脈が出ているケースは少なくありません。
5. 「安心」を得るための最短ルート:検査のメリット

当院では、動悸の正体を突き止めるために以下の検査を行っています。
24時間(~7日間)ホルター心電図: 日常生活の中で心臓がどう動いているかを可視化します。
心エコー検査: 心臓の形や弁の動きに、不整脈の引き金となる「隠れた異常」がないかを確認します。
「検査の結果、何も異常がなければそれで安心。もし異常があれば、早期に対策を打てる。」——これが専門外来を受診する最大のメリットです。
6. 院長からのメッセージ ~専門医であり「経験者」だからこそできること~
「この程度の症状で相談してもいいのかな?」と迷われる必要はありません。 私は専門医として、そして実際に不整脈に悩み治療を受けた一人として、皆さんの不安に誰よりも寄り添った診療ができると考えています。
医学的な根拠に基づいた適切な診断を受けることで、心臓の不安を解消し、新しい季節を健やかに過ごしませんか?気になる症状がある方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
小田急線百合ヶ丘駅前にあります当院(川崎市麻生区)は、不整脈などの循環器専門疾患をはじめ「内科のかかりつけ医」として風邪などの体調不良、高血圧などの生活習慣病、甲状腺疾患などの内分泌疾患のご相談まで幅広く対応しております。体調のことで気になることがあれば当院までご相談ください。
