
糖尿病外来
糖尿病外来
糖尿病は、血糖値を下げる働きのあるインスリンの作用不足による慢性的な高血糖の状態です。
大きくⅠ型糖尿病とⅡ型糖尿病に分かれています。
Ⅰ型糖尿病
Ⅱ型糖尿病
糖尿病の症状は人によってさまざまです。
初期は自覚症状がなく早期発見が難しい病気です。
血糖値が高い状態が数年以上放置されると、神経障害(手足のしびれ・感覚低下)、眼症状(目のかすみ・視力低下)、腎症を合併し、失明したり透析治療が必要になったりする方もいます。
感染症に弱くなり傷の治りが悪くなることがあります。
心筋梗塞や脳梗塞がきっかけで病院を受診し、糖尿病と診断される方も多くいらっしゃいます。
気になる症状がある方や、健康診断などで高血糖や尿糖を指摘された方は早めの受診をお勧めします。
1度の検査で(1)〜(3)のうちの1つと(4)が同時に満たされると、糖尿病と診断されます。
血糖値は食事の前後や時間帯などによって大きく変動します。そこで安定した血糖値の状態を表す指標として、現在、広く使われているのがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映し、糖尿病の合併症予防のための血糖コントロールの管理に有効とされています。
合併症である動脈硬化、脳梗塞、虚血性心疾患の評価のために必要な検査を行います。
血糖値が高い状態が続くことで問題となるのは、血管へのダメージです。
非常に苦労するかもしれませんが、「自分で自分を管理する」という強い気持ちが糖尿病治療にとってとても重要になります。
そして糖尿病治療の目標は、糖尿病のない人と変わることのない寿命と生活の質(QOL)を享受していただくことです。
糖尿病で定期通院することがメリットとなることがあります。
糖尿病の方は、糖尿病治療と並行して血圧や脂質の治療を行っていることが多く、動脈硬化に関係する検査も早期に受けているため、脳梗塞や心筋梗塞などの予防をすることができます。
糖尿病の方は短命であると言われることがありますが、それは過去の話です。早期に治療を行えば40歳時の余命は日本人一般と変わりありません。
食事療法は糖尿病治療の基本となります。
運動療法は、糖尿病治療の基本であり重要な治療法です。
運動にはさまざまな効果が期待できます。
糖尿病の運動療法は、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を中心に行い、筋肉トレーニングなどのレジスタンス運動を併用します。
中等度の有酸素運動を週に150分以上、3回以上行うことが目標です。
少なくとも運動をしない日が2日間以上続かないように心がけましょう。
腹筋、腕立て伏せ、スクワットなどのレジスタンス運動は、毎日ではなく週に2〜3日程度行いましょう。1セット10〜15回程度が目安です。
運動だけではなく、日常生活で掃除、洗濯、料理、買い物、ペットの散歩などを行うことも重要です。
座ったままの時間が長い方(特に肥満がある方)は死亡リスクが高くなると報告されております。30分以上座わったままではなく、途中で立ち上がったりすることを心がけましょう。
食事療法、運動療法や生活習慣の改善を努力しても血糖値が改善しない場合に行います。
糖尿病の治療に使うお薬はさまざまな種類があります。
すべての糖尿病患者様が同じお薬を処方されるわけではなく、患者様一人一人の病態に応じたお薬が処方されます。
主に以下のお薬が処方されます。
近年、糖尿病治療薬は大きく進歩しており、DPP‐4阻害薬、SGLT2阻害薬、GLP‐1受容体作動薬などが登場しています。これらの薬は治療過程で生じることがある低血糖を起こしにくく、体重を減らす作用を持つものもあります。
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