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甲状腺の病気は心臓にも影響

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2025年12月31日

甲状腺の病気は心臓にも影響

甲状腺の役割

甲状腺はのどぼとけの近くにあるホルモンを分泌している臓器です。分泌される甲状腺ホルモンは、身体の代謝を促進させ、脈拍や体温、自律神経などの働きを調節しています。

甲状腺の病気の症状

甲状腺の病気は、甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)と甲状腺機能低下症の2つに大きく分けられます。

甲状腺機能亢進症は必要以上に多くの甲状腺ホルモンが分泌されており、常に身体の代謝が活発になり興奮している状態です。下記のような症状があれば甲状腺機能亢進症が疑われます。

脈が速くなる・動悸・息切れしやすい

疲れやすい

食欲旺盛なのに体重が減少する

暑がりで汗をかきやすい

イライラする

眠りが浅い・不眠

手が震える

抜け毛が多い

月経不順

甲状腺機能低下症は十分な甲状腺ホルモンが分泌されず、身体の代謝が低下してしまい心身ともに活気がなくなった状態です。下記のような症状があれば甲状腺機能低下症が疑われます。

脈が遅い

疲れやすい・眠い

やる気が出ない・うつ症状

寒がりになった

肌が乾燥する

食欲がないのに体重が増える・むくむ

月経不順

甲状腺の病気は心臓に影響する

甲状腺ホルモンが多すぎても、少なすぎても心臓に負担がかかる場合があります

心臓は、生体の電気を自ら発電して動いている臓器です。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると心臓の電気的な興奮が高まり頻脈となり、上室性期外収縮と呼ばれる不整脈が起こりやすくなります。また過剰な甲状腺ホルモンは、心臓の心筋細胞に炎症を起こし心筋細胞を線維化し心房細動と呼ばれる不整脈が起こりやすくなります。

心房細動は脳梗塞や心不全のリスクが高い不整脈です。

甲状腺機能亢進症による心房細動は、甲状腺の病気を早期に適切に治療を行えば改善しますが、残念ながら甲状腺が良くなれば不整脈が必ず治るとは言い切れない場合があります。心房細動が長時間続いてしまい心臓の電気的興奮が治まらず心筋細胞の炎症や線維化が進んでしまった状態では、不整脈が自然に治ることは難しく電気的除細動(いわゆる電気ショック)が必要となります。過去の研究で、甲状腺機能亢進症の方は電気ショックで心房細動を治めた後も再発するリスクが高いことが示されておりますので、心房細動が続いてしまう前に早期に甲状腺を治療することが望ましいです。

甲状腺機能が正常化しても心房細動が認められるような場合はカテーテルアブレーション治療という選択肢がありますが、甲状腺ホルモンが正常高値の場合でもアブレーション治療後も再発率が高いと報告されております。

参考文献:

Cells. 2022 Dec 14;11(24):4047.

Am J Cardiol. Volume 103, Issue 4, P540-543, February 15 2009)

一方、甲状腺ホルモンが十分に分泌されなくなると、心臓は沈静し徐脈となります。心臓脳収縮力や拡張能は低下し、倦怠感やむくみの原因となります。甲状腺機能低下症が重症化すると粘液水腫と呼ばれる状態になり、瞼の浮腫みなど全身の浮腫が目立つようになり、特に心臓の周囲に心嚢液と呼ばれる液体が溜まります。稀ではありますが循環不全や心不全の原因となります。声帯が浮腫んでしまうと声が枯れやすくなります。

甲状腺の病気の検査と治療

甲状腺の検査は、血液検査と甲状腺エコー検査が基本となります。血液検査では、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、甲状腺ホルモン(FT3、FT4)をはじめ、甲状腺刺激抗体(TSAb)や甲状腺レセプター抗体(TRAb)、抗TPO抗体などを測定します。また、エコー検査では、甲状腺の大きさや形、内部の構造、しこりの有無、血流の増減などを調べます。動悸の症状が強い場合は、24時間ホルター心電図検査を行い不整脈の有無を調べます。

甲状腺の治療は、薬物治療を行うことが一般的です。

甲状腺機能亢進症の治療で用いられるチアマゾールやプロピルチオウラシルは、肝機能障害、無顆粒球症、ANCA関連血管炎、多発関節炎などの重篤な副作用を起こす可能性もあります。そのため、投与量を減らす目的でヨウ化カリウムを併用することが一般的です。副作用は投与開始から3か月以内に生じることが多く、投与初期は2週間ごとに血液検査を実施する必要があります。甲状腺機能亢進症の薬物治療で十分な効果が得られない場合は、放射性ヨウ素内用療法や手術療法が検討されます。

甲状腺機能低下症の治療には、チラージンと呼ばれる甲状腺ホルモン製剤が用いられます。

まとめ

1.過剰な甲状腺ホルモンは、心臓に影響し頻脈となり不整脈を誘発する可能性があります。

2.不整脈の中でも心房細動は、脳梗塞や心不全の原因となります。

3.不整脈治療のためにも早期に甲状腺を治療する必要があります。

4.心房細動が長期間持続するとカテーテルアブレーション治療を行っても再発してしまう可能性が高まります。

5.長時間ホルター心電図検査などでフォローする必要があります。

当院は、不整脈などの循環器専門疾患をはじめ「内科のかかりつけ医」として風邪などの体調不良、高血圧などの生活習慣病、甲状腺疾患などの内分泌疾患のご相談まで幅広く対応しております。体調のことで気になることがあれば当院までご相談ください。

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