
不整脈
不整脈
動悸とは、心臓の鼓動や不規則な心拍を感じることです。
動悸を強く感じることで胸の違和感や息切れが強くなり、生活に支障をきたすほど悩まされている方もいます。
不安、ストレス、カフェイン、アルコールや辛い食べ物の摂取などの生活習慣が原因になることが多く、一般的に多くの場合は危険ではありません。
ただし、持続的で脈を速く感じる動悸や脈が乱れているような動悸は不整脈の可能性がありますので、専門医による評価が必要です。
動悸とともにめまい、呼吸困難、胸痛、発汗などの症状がある場合は、お早めに医療機関を受診してください。
どのような動悸を感じますか?どんな時に動悸を感じますか?普段内服しているお薬、サプリメントはあります?など問診させていただき、検査をご提案していきます。
不整脈は心臓の脈に関する異常の総称で、心拍のリズムの乱れや脈拍の異常のことを表します。脈がとぶように感じたり、突然脈が速くなったり、逆に脈が遅くなったりする場合があります。
不整脈の原因はさまざまです。加齢による影響、精神的・身体的なストレス、高血圧による心臓の負担、甲状腺から分泌されるホルモンの影響、いびきや就寝時の無呼吸などが要因として挙げられます。
不整脈は健康成人でも普段の生活の中で普通に起こっております。ほとんどは自覚症状がなく危険ではないため、健康診断などではじめて不整脈を指摘される方もいます。
ただし、不整脈の種類によっては心不全や失神発作を起こしたり、脳梗塞を引き起こしたりするものもあります。合併症を引き起こす可能性が高い不整脈であっても早期には症状がない場合がありますので健康診断などでの検査を活用することが大切です。
不整脈を指摘された場合、不整脈の他にも心臓の病気が隠れている可能性がありますので、専門医の判断が必要となります。お早めに受診してください。
当院では、不整脈専門医の資格を持つ医師が、豊富な知識と経験をもとに診察を行います。
心臓の中には洞結節と呼ばれる発電所のような役割を持った場所があり、ここで作られた生体の電気が心臓全体に広がり、心拍をコントロールしております。洞結節以外の場所から心臓の電気を起こしてしまうことがあり、これによって脈の乱れが生じます。異常な電気が起こる場所によって「上室性期外収縮」と「心室期外収縮」に分けられます。
期外収縮は心臓に病気がない健康な方にもよくみられます。特に症状を感じることは少なく、無害でありますので無治療で大丈夫です。
中には胸がつまる感じ、喉を押される感じなど症状を強く感じることもあります。心臓の働きには影響しませんが、自覚症状が強いためお悩みになっている方も多くいらっしゃいます。そのような場合は治療を検討していきますが、治療と同時に睡眠不足の解消やストレスの軽減、カフェインやアルコールの摂取を控えていただくなどの生活習慣の改善も必要となります。
治療法には、抗不整脈薬の内服やカテーテルアブレーション(経皮的心筋焼灼術)をご相談の上、検討していきます。
発作性上室頻拍、心房細動、心室頻拍などでは、心臓が異常に速く拍動することがあり、動悸や息切れなどの症状を引き起こすことがあります。これらの不整脈は、心臓の機能に影響を与えることがあり、場合によっては重篤な状態に進展することもあります。
心房細動は心房内で台風の嵐のような不規則な電気の流れが起こり、不規則に心臓が拍動する不整脈です。心房の筋肉が痙攣し収縮できなくなり、心臓の機能が低下します。
心臓細動は決して自覚症状があるわけではないため、医療機関へ受診することがなく見逃されていることがあります。そのため、心房細動は長期間放置されることもあり、心不全や脳梗塞を引き起こすことがあります。
心房細動が起こると心房内に血流が滞留し血栓を生じます。血栓が血液の流れに乗って脳血管に流れ着くと脳梗塞を起こします。非常に重篤で広範囲の脳梗塞を起こす可能性が高いため、心房細動が見つかった場合は、抗凝固薬と呼ばれる血液サラサラのお薬で脳梗塞を予防することが重要です。
早期に心房細動が見つけられた場合は抗不整脈薬の効果で正常な脈へ改善することができる可能性が高いです。ただし、お薬の効果は患者様それぞれで異なります。長期間の服用で効果がなくなることもあります。
お薬の効果がない場合や自覚症状が強く日常生活に不安がある場合はカテーテルアブレーションという根治治療をご提案します。
心臓細動は自覚症状に乏しい方が多くいらっしゃいます。心不全や脳梗塞で病院を受診し、初めて心房細動を指摘されるケースも多いですので、普段から健康診断の心電図などで定期的に検査を受けることが大切です。
心臓の発電所(洞結節)の機能が低下してしまったり、電気の通り道の動線が断線してしまったりして脈が遅くなります。脈が遅くなると心臓からの血液量が減少し、脳を流れる血液の量が減少するため、貧血のようなめまいや眼前暗黒感(目の前が暗くなる感覚)を起こし、極端に脈が遅くなると脳への血流が途絶えるため失神や痙攣発作をまねく恐れがあります。徐脈性不整脈にお薬の効果は乏しいため、失神発作の予防のためペースメーカーが必要となります。
不整脈を診断することはとても大変です。それは、不整脈がいつ起こるかわからないため、正確な診断ができないからです。不整脈の治療は心電図で不整脈が記録されてから始まります。
自宅では動悸を感じているのに病院ではなんともない方が多くいらっしゃるため、簡単な心電図検査では不整脈を見つけることができません。そのため、「動悸を感じるのに病院だと異常はないと言われた…どうしよう」と悩まれている方もいます。
当院では、以下の検査機器を用いて不整脈診療に取り組んでまいります。
不整脈の誘因となるようなストレス、過労、睡眠不足、カフェイン、アルコール、エナジードリンクなどの摂取は少なくするように心がけましょう。
動悸発作が多く日常生活に支障を来すような場合は、抗不整脈薬の内服を行います。
抗不整脈薬の種類やその効果はさまざまです。心臓に作用し不整脈を予防するお薬ですが、毒性もありますので使い方には注意が必要です。副作用が強く出てしまうと心臓の働きを弱めてしまい脈が遅くなったり、心臓が止まってしまうような不整脈(トルサード・ド・ポアント型心室頻拍)を誘発されたりする危険があります。特に心臓の働きが弱くなっている患者様には慎重にならなければなりません。服用される場合は、専門医へご相談ください。
お薬の内服に不安がある場合やお薬の効果がなかった場合は、カテーテルアブレーション治療(経皮的カテーテル心筋焼灼術)で根治できる不整脈もあります。ご年齢や心臓の状態、自覚症状に応じて治療のご提案を行います。
心臓が止まってしまうような危険な不整脈(心室頻拍、心室細動など)の中にはお薬の効果が乏しく、またカテーテルアブレーション治療の効果も乏しい不整脈があります。そのような不整脈に対して、緊急時は電気ショックを行い、その後、電気ショック機能がついたペースメーカーを身体に装着する手術が必要となる可能性があります。
失神発作の原因となるような不整脈(房室ブロック、洞不全症候群など)の場合は、ペースメーカー治療が唯一の有効な治療法となります。
Apple社のApple Watchには、機種によって心電図アプリを利用でき、患者様の操作で簡単な心電図を記録できます。
また、Apple Watchには、搭載されたセンサーが不規則な脈拍を検知し、ユーザーにお知らせするプログラムもあります。
非常に診断の役に立ちますが、簡易的な心電図でありますので、正確な診断のためには医師の判断が必要です。
当院では、記録された心電図を専門的に判断し、患者様へ適切なアドバイスを行います。
Apple Watch外来で必要なもの
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